QualityOne 教育訓練管理は、教育訓練割り当ての更新と呼ばれるシステム管理のジョブを使用して割り当てとタスクの作成と配布を自動化しています。Vault は、学習者ロール、カリキュラム、および教育訓練要件オブジェクトレコードがすべて適格なライフサイクル状態になると、教育訓練割り当てを作成します。逆に、ライフルサイクル状態が破棄または無効のオブジェクトレコードには教育訓練割り当ては作成されません。
要件に合わせて最適なジョブ実行の時間を指定することができます。時間を指定しなかった場合は、Vault がデフォルトで UTC 午前 0 時に 1 日 1 回のジョブを実行します。
注: 教育訓練割り当ての更新ジョブは教育訓練管理の機能に必須であり、ジョブの発生時に設定を削除したり、編集することはできません。
オートメーションロジックについて
教育訓練割り当てレコードが作成または更新されるには、すべての関連オブジェクトレコードが教育訓練割り当ての更新ジョブに対してそれぞれ適格なライフサイクル状態になっている必要があります。
教育訓練割り当ての更新ジョブが実行されると、Vault はすべてのパーソン、カリキュラム、教育訓練要件および学習者ロールオブジェクトレコードをチェックして、適格なライフサイクル状態にある、または設定が変更されているオブジェクトレコードに教育訓練割り当てを作成します。4 つオブジェクトレコードすべての関連レコードが適格な状態でなければ、Vault は教育訓練割り当てを作成しません。
例えば、Vault で品質検査官学習者ロールが従業員行動規範およびドキュメント管理教育訓練要件が設定されている一般 GxP ドキュメントカリキュラムに割り当てられていたとします。もし、新入社員のライフサイクル状態が適格で一般 GxP ドキュメントが有効なものの、従業員行動規範が破棄されている場合、Vault はドキュメント管理要件に対してのみ教育訓練割り当てを作成します。
パーソンの教育訓練の適格性
デフォルトでは、Vault はパーソンオブジェクトの状態フィールドを使用してパーソンが教育訓練割り当てタスクを受け取るかどうかを決定します。
Vault は異なるフィールド教育訓練の適格性を使用して、パーソンが教育訓練割り当てタスクを受け取るかどうかを決定することができます。機能としては、教育訓練の適格性の値が「適格」の場合はステータスが「有効」に相当し、教育訓練の適格性の値が「不適格」の場合はステータスが「無効」に相当します。パーソン、ライフサイクル、およびその他の Vault 機能を使用して教育訓練の適格性フィールドを設定することもできます。
学習者ロールがパーソンレコードに追加されると、Vault はパーソンオブジェクトレコードが有効なユーザを適切に参照しているかどうか、または別のパーソンレコードが同じユーザを参照しているかどうかを自動的にチェックします。そのようなパーソンオブジェクトレコードを保存しようとすると Vault はエラーを表示します。教育訓練の適格性機能は有効化されていますが、教育訓練の適格性の値が不適格または空白の場合、Vault はこのチェックを実行しません。
注: Vault でこの機能を有効にするには、カスタマーサクセスマネージャにお問い合わせください。
学習者ロール、カリキュラム、または教育訓練要件の破棄
特定の学習者ロール、カリキュラム、または教育訓練要件が不要になった場合は、それぞれのライフサイクル状態を破棄または無効な状態に変更することができます。レコードが適格なライフサイクル状態でなくなり、破棄または無効な状態になると、Vault は教育訓練割り当ての作成を中止し、次にジョブが実行されたときにそれらのオブジェクトレコードに関連付けられているオープン教育訓練割り当てを取り消します。ここにはワークフローとユーザタスクも含まれます。
注: 学習者ロール、カリキュラム、または教育訓練要件オブジェクトレコードを破棄または無効状態からは移動できません。
教育訓練管理におけるドキュメントのバージョン管理
Vault が継続的に教育訓練割り当てを作成できるようにするために、必ず下書きを作成するか、ドキュメントの新しいバージョンをアップロードしてください。
Vault は、同じドキュメントに発行された新しい教育訓練割り当てを発行する際に、オープンになっている過去の割り当てを取り消します。この方法によりドキュメントのオープンの割り当てを取り消したくない場合は、教育訓練割り当ての発行ドキュメントライフサイクルエントリアクションのオープンの教育訓練割り当てを維持するチェックボックスを選択します。学習者は同じドキュメントでドキュメントバージョンが異なる複数の教育訓練割り当てを持つことができるようになります。
学習者が過去版のドキュメントに対する教育訓練を完了することを防ぐため、過去版ドキュメントライフサイクル状態にオープンの教育訓練割り当ての取り消しエントリアクションを設定します。ドキュメントが過去版状態になると、Vault は過去版ドキュメントを参照するオープンの教育訓練割り当てを取り消します。
廃版のドキュメントを参照する教育訓練要件レコードを自動的に検索してライフサイクル状態を廃止に変更するようにドキュメントライフサイクルを設定することができます。そのためには、廃版ドキュメント状態に関連教育訓練要件を廃止に変更ライフサイクルエントリアクションを設定します。
置き換え教育訓練
お使いの Vault で教育訓練要件に置き換えルールを定義した場合、教育訓練割り当ての更新ジョブは、保留置き換え完了 (pending_substitute_completion_state__v) ライフサイクル状態の教育訓練割り当て
を作成し、関連教育訓練割り当て (related_training_assignment__v
) オブジェクトにジョインレコードを作成します。ジョブは、割り当て済みライフサイクル状態の置き換え教育訓練割り当てを作成します。
ジョブステータス
ジョブのステータスを表示すると、ジョブがなぜ/いつ完了しなかったかという情報を確認できます。上記の例では、Vault が教育訓練要件従業員行動規範が適格なライフサイクル状態でなかったために教育訓練割り当てを作成できなかったことを記録します。
Vault がこのジョブやその他のジョブに作成したステータスは、管理者 > オペレーション > ジョブステータスで表示されます。
QualityOne 教育訓練のジョブログ
教育訓練割り当ての更新ジョブを実行後、ジョブインスタンスのアクションボタンをクリックしてジョブログをダウンロードすることができます。教育訓練割り当ての更新ジョブログは、処理中、処理済み、正常に完了とフラグ付けされた変更の件数の他、適用された置き換えロジックも一覧表示します。このログは、ジョブ実行中に発生したすべてのエラーを一覧表示します。
また、ジョブスケジュール時間やジョブ実行時間など一般的な情報も含まれます。
教育訓練割り当ての更新ジョブログの例
このジョブログのサンプルでは、教育訓練割り当ての更新ジョブでエラーが発生したケースを説明しています。
このジョブでは、以下の変更が処理され、影響を評価しました。
- 2 つの学習者ロールオブジェクトレコードがパーソンオブジェクトレコードに関連付けられました。
- 1 つのパーソンオブジェクトレコードが廃止状態に入りました。
そしてジョブが教育訓練割り当てを処理しました。
- 1 つのエラーが発生しました: パーソンレコードが無効なユーザレコードと関連付けられました
- 5 つの教育訓練パスが評価され、3 つの新しい教育訓練割り当てと 5 つの新しい教育訓練割り当てオブジェクトレコード詳細が作成されました