場合によっては、組織が教育訓練マトリックス要件の一部として学習者にインストラクター主導の教育訓練への出席を義務付けることがあります。クラスルーム教育訓練要件タイプを使用すると、教育訓練管理者は学習者がクラスセッションに出席することにより、これらの要件を満たせるようにすることができます。本稿では、クラスルーム教育訓練要件の設定およびクラスのスケジュール設定に必要な手順について説明します。
クラスルーム教育訓練割り当ては、スケジュールされている、インストラクター主導の教育訓練セッションです。教育訓練管理者は以下を行うことができます。
- スケジュールされているセッションに出席するためのシステムメッセージを受け取る学習者をクラス名簿に追加する
- Vault ドキュメントの形でクラス資料を学習者に提供する
- クイズを各クラスセッションと関連付ける
この手順では、クラスルーム教育訓練要件を作成する方法について説明します。その他のタイプの教育訓練要件の作成に関する詳細は、教育訓練管理の設定をご覧ください。
注: 本稿で説明するのは、サンプル設定です。ライフサイクル状態、ユーザアクション、セクションおよび追加コンポーネントのラベルは、すべて設定可能です。
クラスルーム教育訓練設定の概要
これらは、クラスルーム教育訓練の基本設定コンポーネントです:
- クラスルーム教育訓練要件の作成: 要件を作成し、クラス資料を追加し、カリキュラムに関連付けます。準備ができたら、要件を自動化および直接割り当てに対して有効にします。
- クラスのスケジュール設定: クラススケジュールオブジェクトレコードを作成し、既存の教育訓練要件に関連付けることによって、クラスルーム教育訓練インスタンスを作成します。スケジュールされたクラスの名簿を決定し、セッションのスケジュールを設定し、クラスルームスケジュールにクイズを関連付けます。準備ができたら、スケジュールを有効にし、学習者へのシステムメッセージをトリガーします。
- 成績評価: クラススケジュールライフサイクルにクラス完了の設定ユーザアクションをまたはエントリアクションを設定します。
- クイズの発行: セッション-クイズデザインライフサイクルに有効化ユーザアクションを設定します。
クラス名簿について
教育訓練管理者がクラスルーム教育訓練要件を作成し、1 つ以上のカリキュラムに関連付ける (または直接学習者に割り当てる) と、Vault 教育訓練ジョブがクラスルーム教育訓練割り当てレコードを作成します。
QualityOne 教育訓練が教育訓練割り当てを発行すると、該当する学習者がキューに入り、教育訓練管理者がクラススケジュールを作成するときにキューに入っている学習者をクラス名簿に入力できるようになります。以下のクラススケジュールの設定をご覧ください。
クラスルーム教育訓練要件を作成するには
以下に説明する手順により、クラスルーム教育訓練要件が作成されます。その他のタイプの教育訓練要件の作成については、QualityOne 教育訓練管理の設定をご覧ください。
- 新しい教育訓練要件オブジェクトレコードは、管理者 > 企業管理者、カスタムオブジェクトタブ、または関連するカリキュラムの詳細ページから作成します。
- 教育訓練要件の作成ダイアログのドロップダウンからクラスルーム教育訓練要件を選択します。一度作成した教育訓練要件のタイプを変更することはできません。
- 必須の詳細を入力します。QualityOne Training は内部で名前フィールドをリストし、学習者のクラス詳細タスクページにタイトルを表示します。クラス完了条件を選択します:
- インストラクターがクラス完了ステータスを設定する: 各クラス名簿レコードに対して、インストラクターが出席者とクイズの成績値を確認してから、手動でクラス完了ステータスを設定したい場合は、このオプションを選択します。設定の推奨事項については、クラス名簿のベストプラクティス情報をご覧ください。
- システムがクラス完了ステータスを設定する: 必須としてマークされているセッションのみのセッション名簿レコードの学習者の出席ステータス選択リストの値に基づいて Vault で各クラス名簿レコードのクラス完了ステータスを自動的に計算して設定したい場合に、このオプションを選択します。およびクイズの成績値に基づいて自動的に計算を行い、クラス完了ステータスを設定したい場合は、またクイズが存在する場合にクイズ発行トラッカーレコードのクイズに合格?の値に基づいて自動的に計算および設定したいときも、このオプションを選択します。
- 任意の作業: 学習者ホームページカード画像を提供するドキュメントを選択します。Vault で学習者ホームページが有効になっている場合、このフィールドで選択されたドキュメントの最初のページがカードビューのカード画像として表示されます。
- 任意の作業: この教育訓練要件を置き換えとして使用したい場合は、置き換え教育訓練要件であるチェックボックスを選択します。
- 保存をクリックします。
- 任意の作業: 教育訓練要件オブジェクトレコードをクリックし、次にカリキュラムセクション内の追加をクリックして、教育訓練要件を 1 つ以上のカリキュラムに追加します。
- s任意の作業: 教育訓練要件オブジェクトレコード詳細ページで、教育訓練ドキュメントをクラス資料セクションに追加します。これらのクラス資料は、クラススケジュールに引き継がれます。このタイプの教育訓練要件の教育訓練ドキュメントとして ZIP ファイルは追加できません。クラスルーム教育訓練要件のドキュメントが修正されると、Vault は教育訓練要件インパクトアセスメントレコードを作成します。
教育訓練要件オブジェクトレコードが教育訓練適格ライフサイクル状態になるまで、クラスルーム教育訓練要件は割り当てに適格ではありません。教育訓練割り当ての更新ジョブでは、クラスルーム教育訓練割り当てレコードが作成されます。クラスルーム教育訓練割り当ての作成処理の詳細は、ベストプラクティスセクションをご覧ください。
教育訓練要件の繰り返し
QualityOne 教育訓練には、繰り返しタイプフィールドを使用して教育訓練割り当ての発行の繰り返しをスケジュールする 2 つのオプションがあります。繰り返しタイプを空白のままにした場合、アプリケーションは保存時に相対選択リスト値をデフォルトにします。
相対繰り返し
この繰り返しオプションを使用する教育訓練要件は、さまざまな学習者に対してさまざまなタイミングで発行することができます。Vault は、学習者が教育訓練を割り当てられたタイミングに基づいて相対繰り返しを計算します。
例えば、学習者が 2019 年 8 月 1 日に教育訓練を割り当てられ、繰り返しが 1 に設定され、繰り返し単位が年に設定されている場合、Vault は 2020 年 8 月 1 日に次の教育訓練をこの学習者に割り当てます。
絶対繰り返し
この繰り返しオプションを使用する教育訓練要件は、すべての該当する学習者に同時に発行されます。次の教育訓練日 (繰り返し) で、Vault は学習者に教育訓練レコードを発行します。次に Vault は、繰り返しと繰り返し単位のフィールド値に基づいて次の教育訓練日 (繰り返し)の値を自動的に増加します。
クラスのスケジュールを設定するには
クラススケジュールを作成するには:
- 管理者 > 企業管理者またはカスタムオブジェクトタブからクラススケジュールオブジェクトレコードを作成します。
- 必須の詳細を入力します。学習者のクラス詳細タスクページのクラス概要フィールドに Vault がテキストを表示します。このクラスが満たす必要があるクラスルーム教育訓練要件を選択します。
- 保存をクリックします。
クラス名簿に学習者を入力するには:
- 管理者 > 企業管理者またはカスタムオブジェクトタブからクラススケジュールオブジェクトレコードをクリックします。
- クラス名簿セクションで追加をクリックすると、クラス名簿に追加ダイアログボックスが開きます。このダイアログボックスには、選択された条件を満たすオープン教育訓練割り当てがある学習者のリストが表示されます。ダイアログの上部セクションのプラス (+) アイコンをクリックすると、条件が追加されます。
- ダイアログボックスの一番下のセクションで該当する学習者の名前の隣にあるプラス (+) アイコンをクリックすると、クラス名簿にその学習者が追加されます。
- クラス名簿の編集を終了するには、保存をクリックします。
Vault 教育訓練では、新しい学習者を追加したときに自動的にセッション名簿レコードは作成されません。すべてのセッション名簿の更新アクションをクラススケジュールオブジェクトライフサイクルのユーザアクションまたはエントリアクションとして設定し、このアクションをトリガーして新しい学習者が該当するセッション名簿に追加されるようにする必要があります。
セッションの作成およびスケジュール設定を行うには:
- 管理者 > 企業管理者またはカスタムオブジェクトタブからクラススケジュールオブジェクトレコードをクリックします。
- セッションセクションで作成をクリックします。
- セッションの作成ダイアログボックスで、必須の詳細を入力します。いいえをこれは必須セッションですか?に選択した場合、Vault は完了を計算する際にセッション出席者を無視します。
- セッション終了条件の値を選択します:
- 未完了のクイズがある場合、セッションを終了しない: セッションを終了する前に、すべての学習者がクイズに合格する必要があります。
- 未完了のクイズがあっても、セッションを終了できるようにする: 学習者がクイズに合格する必要はありません。
- 保存をクリックします。
セッションにクイズを追加するには:
- 必須セッションで、はいを必須セッションのクイズが必要?フィールドで選択します。
- セッションオブジェクトレコードの発行するクイズセクションで作成をクリックすると、セッション-クイズデザインの作成ダイアログボックスが開きます。選択できるのは必須セッションのクイズのみで、クイズは 1 つのみ選択できます。
- クイズデザインフィールドをクリックして、クイズデザインを検索および選択します。
- 保存をクリックします。
クラススケジュールの詳細に問題がなければ、スケジュール済み状態に移動することができます。クラススケジュールがスケジュール済み状態になると、今後スケジュールされている教育訓練の名前や開始日、終了日などに関する Vault システムメッセージおよびメールが影響を受けるすべての学習者に送信されます。Vault はすべての学習者を該当する教育訓練資料の共有設定およびクラススケジュール、セッション、およびクラス名簿オブジェクトレコードに追加します。学習者は、クラスルーム教育訓練のタスクページを閲覧できます。
クラスルーム教育訓練のファシリテーション
クラススケジュールオブジェクトレコードに割り当てられたインストラクターが、クラスルーム教育訓練のファシリテーターになります。
QualityOne 教育訓練クラスのファシリテーションを行う方法
Vault でスケジュール済みのクラスルーム教育訓練のファシリテーションを行うには:
- 管理者 > 企業管理者またはカスタムオブジェクトタブからクラススケジュールオブジェクトレコードをクリックします。
- ワークフローアクションメニューから状態を「クラス進行中」に変更を選択します。
- セッションセクションで、クラスの最初のセッションをクリックします。
- セッション名簿セクションで各学習者の学習者セッション出席ステータス列をクリックし、状況に応じて出席または欠席のいずれかを選択します。
- クラスルーム教育訓練を実行します。
セッションにクイズがある場合:
- 発行するクイズセクションのクイズレコードの隣のアクションメニューをクリックして、クイズを学習者に発行を選択します。
- セッションが未完了のクイズがある場合にセッションを閉じることができる設定になっている場合 (クラスのスケジュールを設定するにはを参照)、次の手順に進むことができます。そうでない場合は、学習者にクイズを完了するための時間を与えます。
セッションを完了するには:
- セッションレコードで、ワークフローアクションメニューから状態を「セッション完了」に変更を選択します。
- 残りの各セッションについても上記の手順を繰り返します。
クラスを完了するには:
- ワークフローアクションメニューから状態を「完了」に変更を選択して、クラススケジュールオブジェクトレコードを閉じてクラスを完了します。
- 任意の作業: クラススケジュールにインストラクターがクラス完了ステータスを設定するオプションが設定されている場合、クラス名簿セクションのクラス完了状態列をクリックして、各学習者のステータスを選択します。
- クラス完了ステータスが設定されると、学習者の教育訓練割り当てが完了状態または未完了状態のいずれかになります。学習者の教育訓練割り当てが未完了状態の場合、学習者は別のクラスに出席して教育訓練割り当ての完了単位を取得する必要があります。
クラスルーム教育訓練設定のベストプラクティス
クラスルーム教育訓練は、高度な設定が可能な QualityOne Training のコンポーネントです。以下のガイドラインに従って、設定ミスや意図しない動作の防止に努めてください:
- クラスルーム教育訓練割り当ての影響: クラススケジュールを作成すると、クラスルーム教育訓練要件からドキュメントがコピーされます。ドキュメントは、クラススケジュールレコードに追加したり、削除したりすることができます。すべてのドキュメントがクラススケジュールから削除された場合、クラスルーム教育訓練要件のドキュメントが更新された場合でも、クラスルーム教育訓練割り当てに影響します。
- クラス名簿の更新: QualityOne Training では、新しい学習者を追加したときに自動的にセッション名簿レコードは作成されません。すべてのセッション名簿の更新アクションは、ユーザアクションおよびエントリアクションとして使用可能です。学習者を該当するセッション名簿に追加するには、このアクションをトリガーする必要があります。
- クラスの一部: 学習者をクラス名簿に追加すると、実際にはシステムは学習者の教育訓練割り当てをクラス名簿に追加します。教育訓練割り当てでクラスの一部 (
part_of_class__v
) の値が True に設定されている場合、クラスルーム教育訓練割り当てがクラスの一部であることを意味します。クラスルーム教育訓練割り当てを別のクラス名簿の一部にすることはできません。 - クラスルーム教育訓練要件の変更:
- オープン教育訓練割り当てのクラスルーム教育訓練要件を回収済み状態に移動する前に、その影響を評価します。クラスルーム教育訓練要件レコードが回収済み状態 (
retired_state__v
) になっている場合、教育訓練割り当てがクラスの一部 (part_of_class__v= true
) であったとしても、すべてのオープン教育訓練割り当てがキャンセルされます。 - 繰り返し、ドキュメント改訂、ドキュメント変更などのその他のクラスルーム教育訓練要件の変更は、オープン教育訓練割り当て
がクラスの一部 (part_of_class__v の値が True) である限り、これらは取り消されません。
- オープン教育訓練割り当てのクラスルーム教育訓練要件を回収済み状態に移動する前に、その影響を評価します。クラスルーム教育訓練要件レコードが回収済み状態 (
- 再訓練しない: 教育訓練要件の再訓練しないフィールドがはいに設定されていると、オープン教育訓練割り当てが存在し、教育訓練割り当てフィールドのクラスの一部の値がはい (
part_of_class__v=true
) の場合でも、Vault は新しいクラスルーム教育訓練割り当てを作成します。今後のリリースの更新により、Vault が追加の教育訓練要件を作成することが防止されます。 - クイズ: セッション-クイズデザインオブジェクトジョインレコードのクイズデザインが更新された場合、インストラクターにクイズの再発行を促すメッセージは表示されません。インストラクターは有効化ユーザアクションを再実行する必要があります。
ユーザ権限の設定
以下に説明する権限に加えて、適切なオブジェクトとオブジェクトフィールドにアクセスするための適切な参照と作成の権限がユーザに付与されていることを確認する必要があります:
- クラス名簿レコードを追加するには、ユーザにクラス名簿オブジェクトに対する作成権限および教育訓練割り当てレコードに対する表示権限が必要です。教育訓練割り当てレコードに対する表示権限は、カスタム共有または一致ルールによって使用できます。例えば、「インストラクター」グループに教育訓練割り当てレコードに対するアクセス権限を付与する教育訓練割り当てのカスタム共有ルールが一例です。別の例としては、教育訓練割り当ての元になった教育訓練要件およびクラススケジュールの元になった教育訓練要件と一致するカスタム一致ルールがあります。
- 学習者には、クラススケジュール、クラス名簿、セッション、セッション名簿、および場所オブジェクトに対する表示権限が必要です。